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Name? Bomb, Cherry Bomb

映画のこととか、音楽のこととか。目指せ文化系女子。

悩める十代が悩める十代にお勧めしたい映画

 タイトルの通り、十代の筆者が、「これは十代のうちに出会えて良かったな」と思った映画を網羅しました。
 
 
 
「17歳のカルテ」
 

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大人には決してわからない、脆くて危うい、そして美しいティーネージャーの等身大“カルテ”。変わり映えしない日々を悶々と過ごし、その退屈さに憤り、人生の意味、そして自分自身の存在意義がわからない、しかし死ぬのは怖い。そんな悩みを一度でも抱えたことのある若者ならば、きっと誰しもがこの映画に共感できるだろう。「事実は小説よりも奇なり」とはよく言うが、著者、即ち主人公の自伝がベースであるゆえの圧倒的なリアリティが、そのシンパシーを助長する。
登場する患者を演じる俳優たちは皆役と同様に若く、その等身大の演技が光る。特に、主演のウィノナ・ライダーアンジェリーナ・ジョリーの演技は圧巻。そして何より、故ブリタニー・マーフィーと、彼女の演じたデイジーとが重なって、“彼女ら”の死が一層悼まれる。
 
 
 
「最低で最高のサリー」
 

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人間誰しもいつかは必ず死ぬ運命にあるというのに、何故毎日無意味な宿題をこなさなければならないのか。そんな斜に構えた持論を以って勉強や人間関係から逃げている怠惰な学生にお勧めしたい一作。これは決して、明らさまに「500日のサマー」を意識したような邦題やポスターが唱うような、あざとい恋愛映画ではない。そもそも原題の「the art of getting by」を訳せば「処世術」。これは飽くまで、極めて厭世・厭人的な主人公が十代ならではの悩みや葛藤(勿論その中には恋愛も含まれる)を乗り越え、如何にして自分の進むべき道を見つけて行くのか、それを如実に描いた作品である。「学校に行きたくない」そんなことを一度でも思ったことのある学生ならきっと、冒頭のモノローグから心を掴まれることだろう。
 
 
 
「シングストリート」
 

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苦しい毎日の中で、音楽だけが心の拠り所、そんなナードでギークな少年の心身の成長を描いた傑作。複雑な家庭環境、学校でのいじめ、大人たちからの抑圧、そんな若者ならではの幾多の問題を乗り越え、明るい未来を求めて漕ぎ出して行く少年の姿に目頭が熱くなる。
先に紹介した「17歳のカルテ」同様、監督の半自伝であるがゆえの圧倒的なリアリティ。そして心に残るサントラの数々。一度聴いたら忘れられない、キャッチーでソウルフルな美しい音楽が映画の中に所狭しと詰まっている。80年代らしいレトロでポップな衣装も見所だ。「生涯ベストの声多数」そのキャッチコピーに違わぬこの作品の素晴らしさは、きっと悩める十代の未来への指針を示してくれることだろう。
 
 
 
「ヒースレジャーの恋のから騒ぎ
 

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フェミニズム論者であり成績も良好、自分の信念に揺らぎが無くたとえそれが世間の“普通”から逸脱しているとみなされようと、自分の心のみに従って生きる、少々風変わりでオタクっ気があり、それでも心の底には乙女な一面もある主人公、ジュリア・スタイルズ演じるキャットの性格には、きっと多くの“ナード”な学生が共感できるのではないだろうか。
もっともこれは彼女に限ったことではない、きっとこの作品を観れば誰しもが、その登場人物たちのうちの誰かしらと自身とを重ね合わせることが出来るはずだ。変わり者と囁かれ、学校の中で孤立するキャット、存在感の薄さに悩み、中々自分に自信が持てない新入生キャメロン、その寡黙さゆえ噂を立てられ、周囲から恐れられるパトリック、人気者である反面、本当の友達、恋人が出来ず人知れず孤独感を抱えるビアンカ。一見相容れないように思われる登場人物たちだが、結局は皆はぐれ者なのだ。そんな彼らが映画が終わる頃にはそれぞれの居場所を見つけ、前進して行く。恋愛あり、友情あり、教訓あり、リアリティあり。ティーンの学園恋愛コメディ、そんなジャンルで括ってしまうにはあまりにも勿体無い良作である。
 
 
 
「セブンティーンアゲイン」
 

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娯楽映画としては非の打ち所なしの良作。ある日目覚めたら17歳にという超設定にもかかわらず、これといった突っ込みどころもなく観る者をその世界観に一瞬にして引き込んでくれる。ザック・エフロン主演の同じ学園ものと言えど、個人的には、ディズニーお得意の綺麗事で塗り固められたハイスクールミュージカルシリーズよりも、こちらの方が余程リアリティがあって面白い。
大人になって、十代という貴重な時間を徒らに過ごしてしまったことを後悔しないよう、今何をすべきなのか。この映画はそれを教えてくれる良い指針となってくれることだろう。
 
 
 
「17歳の肖像」
 

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原題は「an education」。多感な17歳の少女を取り囲む大人たちの様々な意味での“教育”がそれぞれに違ったアプローチで描かれている。
勉強や進学に追われるばかりで、変わり映えしない日々の生活にうんざりしている。少し背伸びをして、大人っぽいことをしてみたい。この映画の中には、そんな悩める十代の女子ならば誰しもが共感できる、リアルな悩みや欲望が詰まっている。自分に必要な、本当の”教育”とは何なのか。成人する前に絶対に観ておきたい映画のうちの1つだろう。
 
 
 
「ファーストタイム」
 

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テーマはずばり、初めてのセックス。ディラン・オブライエン扮する、恋愛経験はほぼ皆無の奥手で初心なオタク系男子と、率直で大人な反面、年上彼氏との進展にイマイチ踏ん切りをつけられずにいる普通女子との、どこかぎこちなくてどこか甘い恋愛模様が淡々と描かれる。露骨な描写こそないものの、夢見がちで臆病なティーネージャーの”リアル”が垣間見える隠れた良作。ディラン・オブライエンの役柄と相反する美男子っぷりだけでも観る価値あり。